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出会いと別れのお話「わたしのげぼく」

引用元:わたしのげぼく|絵本ひろば
https://ehon.alphapolis.co.jp/publish/detail/3356

ユニークな視点で猫と人間の様子を描く「わたしのげぼく」

「わたしのげぼく」は、上野そら著、くまくら珠美描でアルファポリスから出版されている絵本です。
2017年に出版されてから、すぐにユニークな視点で描かれている猫と人間の関係、猫の一生という内容に共感する人が多く、人気絵本の一つとなっています。
猫を飼っている人はもちろんのこと、読んだ人みんなに感動を与える絵本で、読み終わるとしんみりとさせること間違いありません。

この「わたしのげぼく」はオスの猫が主人公となっていて、その「わたし」目線で物語が進行していきます。
猫から見る世界、猫が人間のことをどのように見ているのかを、ちょっと斜に構えた感じの視点で描いていてとても面白い流れです。

「わたしのげぼく」というタイトルにもあるように、主人公である猫の方がご主人であるかのように人間のことを見ている設定が楽しく思えます。
猫を実際に飼っている人であれば、猫独特のプライドの高さや気まぐれな感じが、もしかすると猫って人間のことを本当にそう見ているのではないか?と思うはずです。
それだけでも楽しく読める絵本で、猫の気持ちになって読めるのでついついはまってしまいます。

猫と人間の結びつきと別れを描いている

この「わたしのげぼく」は、オス猫の「わたし」がある家庭にペットとして入っていくことから物語がスタートします。
4歳になるその家の男の子が「わたし」を気に入って飼うことになったのですが、この男の子がとてもどんくさい子どもなのです。
それは猫から見てもよく分かるくらいで、自称賢くてすばやい猫にとっては、男の子はまるで自分の下僕のように見えます。

そのため、男の子についついちょっとかいをかけたりいじめたりして、男の子が困ったり泣いたりするのが日常となります。
それでも、猫と男の子のつながりは決して切れることなく、いつでも一緒にいるのが猫らしくてかわいいところです。

そうしていくうちに、猫は年老いていき、次第にいろんなことができなくなっていきます。
一方で4歳だった男の子は成長していき、立派な男性となります。
それでも、猫から見ればいつまでもどんくさい男の子で、下僕のような感じであるには変わりありません。

しかし、寿命の短い猫は、いよいよ死期が迫っていくのを感じて、男の子に別れを告げます。
この悲しい別れまでが猫の視点でずっと描かれているのです。

じっくりと読みたい本

ペットを飼うというのはどういうことかを深く教えてくれる本です。
ぜひともじっくりと読み込みたいものです。

ペットの気持ちを理解し、ペットと一緒に過ごす時間の楽しさも知ることができます。
そして、大事なペットとの別れというのも自覚させられる本で、涙なしには読めません。