オスカー

死を予知できる猫

アメリカのロードアイランド州にあるホスピタル施設では、2005年から三毛猫のオスカーが飼われています。
彼は施設内を自由に歩いて、特にハウスなどには入れられず、
患者の個室などにも自由に行き来でき、スタッフに飼われています。
実は彼には普通の猫とは違う能力があり、施設内にいる患者さんの死期が近いと、その患者さんのベッドの傍らに寄り添って添い寝するという習性があります。
そして患者さんが亡くなるまでの間、その傍らにずっといるのです。

動物という物は人間よりも周囲のことに敏感であり、音や匂いなどを鋭く察知します。
中には地震が来る前になると激しく騒ぐような動物もおり、
オスカーも何かしら人にはわからないような能力があるのかもしれません。
どうしてオスカーが人の死期を予知できるのかは、オスカーを医師が調べた結果としては、患者さんが発しているケトンの匂いに反応しているのではないかと考えられています。

しかしながら正確にどのようなメカニズムで患者さんの死期をオスカーが悟っているかは分かりませんが、その予知能力は正確であり、患者のそばで添い寝しているオスカーを見つけると、スタッフは家族に連絡するようになっており、今やその能力は信頼されています。
不思議と施設内では他の猫も複数匹飼われていますが、死期を予知する能力を持っているのはオスカーのみです。

オスカーの危機

死期を予知できるオスカーですが、2013年11月にはオスカー自身にも命の危険が訪れました。
体調を崩したことから一気に容態は悪くなり、一時は心停止になり危篤状態にまでなり危ぶまれました。
しかし見事その状態も脱し回復し、今は元気に施設内を歩いて、昔のように予知能力を発揮しています。
オスカー自身も危険な状態を迎えましたが、予知能力は今も健在です。

予知する猫というとどこか気味悪く思うような人もいるかもしれませんが、
患者さんの家族にとってはとても感謝される存在となっているようです。
オスカーの予知する能力のメカニズムは、はっきりとはわかってはいませんが、患者さんや家族の慰めとなっていることは確かです。

オスカーが添い寝をすれば、残り少ない余生をどのように過ごすかも計画でき、
また家族も患者さんの最期を看取る事ができるので死に目に会えないということもありません。

オスカーについては医師が本にしてまとめており、それはアメリカで出版されるとベストセラーとなりました。
日本でも、オスカー―天国への旅立ちを知らせる猫という題名で翻訳されて出版されています。
また心優しい猫としてオスカーは、ホスピス財団からも表彰を受けています。
これからもオスカーが生きている間は、患者さんのそばに寄ってその能力を発揮することでしょう。